原理
電気式水分計の測定対象となる物質・物体は電気的に絶縁物または半導体となり、等価的には抵抗Rと静電容量Cの並列回路で表されます。これらの電気的特性を利用して水分を測定します。
電気式水分計は水分に対応する抵抗Rの変化を利用するものと、静電容量Cの変化を利用するものとに大別されます。
水分と抵抗又は静電容量の関係は物質の種類によって異なりますから、木材用、紙用、モルタル用など測定物によって器種を選択するものと、プローブの型式により測定対象が変わる器種があります。
使用上の注意
電気抵抗式水分計は、測定対象物の電気的性質が含水率に対して特に敏感に反応する性質を応用するものですが、その関係は1対1の完全対応ではありません。同一物質でも、組成・配合の異なる時、変質・汚染などのある時、または特別の加工や薬液処理がなされた時など、その部分については測定をさけるか、或いは測定値を補正して使用するなどの工夫が必要です。
測定値の補正に当たっては、乾燥法による水分測定法を基準にするのが一般的です。